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女王を輝かせるまばゆいプラチナ・ジュエリー

2022/06/23

カルティエ・ロンドンによるプラチナとダイヤモンドのグレヴィル・アールデコ・シャンデリア・イヤリングを身に着けたエリザベス2世。1953年バロン撮影の肖像写真。
Royal Collection Trust / © Her Majesty Queen Elizabeth II 2022

2022年6月2日—「私は、人々に見てもらわないと存在を信じてもらえないのです」。在位70年を4日間かけて祝うプラチナ・ジュビリーを迎えるエリザベス2世は、このような名言を残しています。
女王はその言葉通り、長年にわたってその姿を公衆の面前に現してきましたが、ただ姿を見せるのではなく観衆の中でも目立つ実にカラフルな装いをしており、これまで多くのファッション・ジャーナリストが報じてきました。

ファッション関係者が特に注目しているのは、この有名なカラフルな衣装は、女王が身に着けるジュエリーに合わせて綿密に計算された美しい背景であるということ。実際、一般人または王族であっても、これほどの宝石を所有し得ません。身長160㎝の女王の体格を堂々とした王族の風格に変えるのが、ロイヤル・ジュエリーなのです。

女王の在位70年という歴史的かつ前例のない記念すべきプラチナ・ジュビリーを祝して、女王の膨大な宝物の中から最もまばゆい輝きを放つプラチナと宝石を組み合わせたジュエリーの数々と、それぞれのデザインにまつわるエピソードをご紹介します。

カリナンV・ダイヤモンド・プラチナ・ブローチ
Royal Collection Trust © Her Majesty Queen Elizabeth II

カリナンV・ダイヤモンド・プラチナ・ブローチ(ガラード)
プラチナとダイヤモンドでつくられた非常に歴史的なデザインのこのブローチを、女王は、私たちがジーンズを履くのと同じような気軽さで身に着けています。女王のお気に入りのひとつで、長年にわたり女王のメインローテーションとなっています。

2018年のロンドンファッションウィーク中、このブローチを身に着けた女王がリチャード・クインのショーで有名ファッションエディターのアナ・ウィンターの隣に座り、ブリティッシュ・デザインにおける新鋭のデザイナーに「エリザベス2世女王賞」を送ったことで当時のインターネットは大いに沸きました。

1911年、エリザベス女王の祖母であるメアリー女王のためにイギリスの宝石商であるガラード社が製作したもので、18.8カラットのハート形のカリナンVダイヤモンドがデザインの中心になっています。これまで発見された中で最大のダイヤモンドである3,106.75カラットのカリナンを105個に分けたうちの一つが、このカリナンVです。

カリナンVブローチには、20世紀初頭にジュエラーがプラチナのため開発した様々なデザイン技術が詰め込まれています。中心部から放射状に広がるナイフのエッジのようなスポーク、フレーム上の小さいダイヤモンドを包むうずまき形状、表面を覆い、繊細なテクスチャに仕上げる小さな粒のミルグレイン。これらの装飾はすべて、すぐれた強度をもつプラチナだからこそ可能でした。

女王のウィリアムソン・ピンクダイヤモンド・プラチナ・ブローチ。
Royal Collection Trust © Her Majesty Queen Elizabeth II

ウィリアムソン・ピンクダイヤモンド・プラチナ・ブローチ(カルティエ・ロンドン)
このブローチは、女王の特別な日の装いの一部となってきました。1977年のシルバー・ジュビリー(在位25年記念)における祝典の中心的な日である6月7日に、またそれ以外にも1981年のチャールズ皇太子とダイアナ妃、1999年のエドワード王子とソフィー・リース・ジョーンズのロイヤルウエディングの際に、このブローチを身に着けています。

23.6カラットのウィリアムソン・ピンクダイヤモンドは、発掘されたタンザニアのムワドゥイ鉱山所有者で地質学者のカナダ人、ジョン・ターンブル・ウィリアムソン博士から結婚祝いとして女王に贈られました。

このピンクダイヤモンドは1953年、ロンドンのカルティエによりプラチナとホワイトダイヤモンドの花のデザインのブローチにセッティングされました。全長4cmほどのブローチにはさまざまな形状のダイヤモンドがあしらわれ、プラチナが花びらを縁どっていることで自然な美しさを醸し出しています。

プラチナ、ダイヤモンド、エメラルドから成るデリー・ダルバール・ネックレス。
Royal Collection Trust © Her Majesty Queen Elizabeth II

デリー・ダルバール・ダイヤモンド・プラチナ・ネックレス(ガラード)
メアリー女王が1911年のデリー・ダルバールで身に着けるためにガラードが製作したことが名前の由来となった、プラチナ、ダイヤモンド、エメラルドのネックレス。イギリス国王となったジョージ5世は同時に当時大英帝国の植民地であったインドの皇帝にもなるため、その戴冠式としてデリー・ダルバールが行われました。

メアリー王妃が1953年に亡くなった際、このネックレスはエリザベス2世に遺贈されました。女王はフォーマルな晩餐会でこのネックレスを着用しています。1970年頃に撮影された写真では、このネックレスをモッズスタイルのドレスとティアラ、エメラルドのイヤリングとコーディネートしています。

デリー・ダルバール・ネックレスは、フロントに長さの異なる2本のドロップラインを持つ「ネグリジェ・スタイル」のデザインです。1901-1925の間に製作されたプラチナ製のネグリジェ・ネックレスは小さなダイヤモンドをアクセントにした繊細なものが一般的でした。

エリザベス女王のデリー・ダルバール・ネックレスはネグリジェ・ネックレスの典型とは対極的なスケール感です。巨大なカボションカットのエメラルドやダイヤモンドを使用しており、ドロップラインの先にはそれぞれカボションカットでペアシェイプのエメラルドと8.8カラットのカリナンVIIが配されています。

カルティエ・ロンドンによるプラチナとダイヤモンドのグレヴィル・シャンデリア・イヤリング
Royal Collection Trust © Her Majesty Queen Elizabeth II

グレヴィル・ダイヤモンド・プラチナ・シャンデリア・イヤリング(カルティエ・ロンドン)
エリザベス2世は、カルティエによって1929年に製作されたこの華やかなプラチナとダイヤモンド製のイヤリングを統治初期に愛用しました。母后のエリザベス王妃は以前多くのジュエリーをイギリス人相続人のマーガレット・グレヴィルから贈られており、その中からエリザベス王女(当時)の結婚祝いとして父ジョージ5世と母エリザベス王妃から贈られました。

カルティエ ・ロンドンによるプラチナとダイヤモンドのグレヴィル・アールデコ ・シャンデリア ・イヤリングを身に着けたエリザベス2世。1953年バロン撮影の肖像写真。
Royal Collection Trust / © Her Majesty Queen Elizabeth II 2022

グレヴィル・シャンデリア・イヤリングは、典型的なアールデコのデザインの粋を極めています。アールデコの時代は新しいカッティングが生まれており、ダイヤモンドに様々なファンシーシェイプが可能となりました。この9㎝に満たないイヤリングにはハーフムーン、トラぺゾイド、スクエア、バゲット、バトン、そしてエメラルド型にカットされたダイヤモンドが使われています。

1920年代には、重要なジュエリーに使用する貴金属としてプラチナが最適であるという見方が確立されました。グレヴィル・シャンデリア・イヤリングは本体のダイヤモンドに沿ってプラチナでセッティングしており、下部にぶら下がるペアシェイプのダイヤモンドは、プラチナの爪で留めています。

エリザベス女王のダイヤモンドとプラチナのオーストラリアン・ワトル・ブローチ。
Royal Collection Trust © Her Majesty Queen Elizabeth II

ダイヤモンド・プラチナ・オーストラリアン・ワトル・ブローチ(ウィリアム&ドラモンド)
エリザベス女王の多くのダイヤモンドとプラチナのブローチの中には、英連邦の国々の紋章をかたどったものがあります。最も知られているのがカナディアン・メイプルリーフ・ブローチ、そしてこのオーストラリアン・ワトル・ブローチです。

オーストラリアの国花であるワトルを象ったこのブローチはメルボルンのジュエラー、ウィリアム&ドラモンド社により製作され、1954年にエリザベス女王が初めてオーストラリアを訪問した際に贈られました。長年、着用の際はイエローダイヤモンドを際立たせるイエローやグリーンの服装とコーディネートされています。

オーストラリアン・ワトル・ブローチの宝石を際立たせるためにプラチナを細いラインに仕上げた、熟練の職人が作り上げたエレガンス。

このブローチはプラチナ・ジュビリーを祝う歴史的な展示の対象として、ロイヤル・コレクション・トラストのキュレーターに選ばれました。1953年6月2日にウェストミンスター寺院で行われた戴冠式を記念し、ウィンザー城で一般公開される予定です。

 

By Marion Fasel
From : The Adventurine
※この翻訳は、抄訳です。

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