本間恵子(ほんまけいこ)
ジュエリージャーナリスト

美大を卒業してジュエリーデザイナーとなり、
後に宝飾専門誌のエディターに転身。
現在はフリーランスとして新聞や美術誌、ファッション誌などに寄稿。
南アフリカのプラチナ鉱山にも取材に行くほどのジュエリー好きで、
レディスウォッチやアンティークにも詳しく、
豊富な知識で語るトークショーも人気。
プラチナ・ジュエリーの国際的広報機関による情報サイト
ジュエリージャーナリスト 本間恵子 解説
写真:SHINMEI(SEPT)
スタイリング:榊原優佳
ヘア:西村浩一(VOW-VOW)
メイク:津田雅世(mod’s hair)
モデル:鈴木亜美(SATORU JAPAN)
編集:愛甲まみ(madame FIGARO japon)
文:本間恵子
着用ジュエリー:レースを思わせるネックレス(Pt850)/プラチナ ・ヴィーナス、ミラーボールカットのピアス(Pt999×Pt900)/ギンザタナカ
着用アイテム:ジャケット¥50,600/イン(ブランドニュース TEL:03-3797-3673) インナー¥9,900/ボールジィ(トゥモローランド TEL:0120-983-511)
着用ジュエリー:レースを思わせるネックレス(Pt850)/プラチナ ・ヴィーナス
ミラーボールカットのピアス(Pt999×Pt900)/ギンザタナカ
着用アイテム:ジャケット¥50,600/イン(ブランドニュース TEL:03-3797-3673)
インナー¥9,900/ボールジィ(トゥモローランド TEL:0120-983-511)
中指のリング(Pt950×ピンクダイヤモンド×ダイヤモンド)/ベルブランシュ
シンプルでさりげなく、デザインバリエーションが豊か。洗練されたプラチナ・ブライダルリングを、結婚指輪や婚約指輪としてではなく、普段づかいの「エブリデイジュエリー」として楽しむ女性たちが増加中。
ブライダルリングは長く使うものだけに、つけ心地がよく、クオリティも高い。しかも結婚指輪は婚約指輪との重ねづけを前提にしてデザインされているから、手持ちのプラチナ ・リングと組み合わせても、重ねづけがきれいに決まる。こんなによく考えられた優れものリングを、花嫁専用にしておくのはもったいない! と、デイリーなシンプルリングを探している目の肥えた女性たちは(ときには男性たちも)、本来の目的にこだわることなく、手元のお洒落のためにブライダルリングを選んでいるのだ。
こんな使い方は以前にはなかったこと。プラチナ・ブライダルリングのデザインの進化と充実が、こんな選び方のトレンドを生み出したといえそう。
シャツ/スタイリスト私物
上:月桂樹をモチーフにしたリング(Pt950×ダイヤモンド)
下:ハーフエタニティリング(Pt950×ダイヤモンド)/ともにベルブランシュ
生き生きと茂る植物をモチーフにしたペンダント(Pt900×Pt850×ダイヤモンド)/ジェイズ 桜の花のピアス(Pt900×ダイヤモンド)/イトイ
古来、モチーフジュエリーは強い守護力を持つタリスマン(お守り)として、またアミュレット(魔除け)として身につけられていたそう。肌に直接ふれるものだけに、とても効き目のある護符として使われていたという。とくに、いつまでも錆びたり黒ずんだりしない性質を持つプラチナは、不思議なパワーを秘めていると考えられて大切にされていたよう。
その名残りもあって、現代でもモチーフが象徴するものの意味を大切にしながら選ぶ人は少なくない。たとえば、ハートがシンボライズするのは愛。月と星は天空への憧れ。植物は生命力。花々は人生が大きく花開く時期を表す。そうしたモチーフをひそかなメッセージとして身につける人もいる。
モチーフジュエリーは、いまの時代をポジティブに生き抜くためのプロテクター。肌身離さず身につけていたいとき、プラチナのクリーンな白さは最適。気持ちを前向きにしてくれるパワフルなモチーフを見つけて、心ゆくまで楽しんで。
シャツ/スタイリスト私物
タッセル付きのパールペンダント(Pt900×Pt850×白蝶真珠)、
お揃いのパールピアス(Pt900×Pt850×アコヤ真珠)/ともにイトイ
ただいま、ジュエリーシーンは全世界的に「石」ブーム。誕生石、パワーストーン、珍しい石、色鮮やかな石、貴石……などなど、ジェムストーンをフィーチャーした個性的なデザインがビッグトレンドになっているのだ。
この流れはもちろん、プラチナにも波及。ピュアな白さのプラチナが、色とりどりのジェムストーンの存在感を際立たせるとあって、空前のブームを後押ししている。強靭な性質を持つプラチナは、ジェムストーンを繊細にセットすることができて、その石の魅力をさらに引き出してくれる。パールやダイヤモンドのような白い宝石との相性も抜群。
サファイアのような貴石のビビッドな色と組み合わせても、くっきりとしたコントラストが美しい。人目を惹きつける洗練されたデザインが、プラチナなら生み出せるのだ。オーラを放つ上質な宝石をプラチナで仕立てたジュエリーは、めくるめくジェムストーンに心奪われた女性たちを魅了し続けている。
シャツ¥55,000/ストラスブルゴ(TEL:0120-383-653)
右:丸く編んだカゴのなかにサファイアを入れたペンダント(Pt950×サファイア) 左:お揃いのピアス「パニエ」(Pt950×サファイア)/ともにベルブランシュ
重ねづけの雰囲気を出したイヤーカフ(Pt950×ダイヤモンド)、
小さなハートをあしらったピアス(Pt950×ダイヤモンド)/ともにプラチナ950
これまでになかった新しいアイテム、イヤーカフに熱い視線が集中。耳たぶというよりは耳そのものを飾るこのアイテムは、ピアスホールがなくてもつけることができ、耳が痛くならないのでつけやすく、落としにくいと評判だ。
イヤーカフは片耳だけつけることが一般的なので、両耳にピアスをつけるのとはまた違った、アシメトリーなバランスがとても新鮮。単品でつければさりげなく楽しめるし、ピアスやイヤリングと組み合わせると、さらに華やかさが演出できる。
プラチナでデリケートに仕立てたイヤーカフは、カジュアル感と高級感をあわせ持っていて、ジュエリーボックスにひとつ入れておくとかなり役立つはず。またピアスやイヤリング、イヤーカフは、顔の近くにつけるので、表情を明るくし、笑顔を引き立ててくれる。コスメのような顔映え効果がある最旬プラチナアイテムとして、チェックしておきたい。
タートルネックニットベスト¥53,900/ヴィヴィビー(イーストランドTEL:03-6231-2970)
上(モデル着用):シンプルにつけられるイヤーカフ(Pt950×ダイヤモンド) 下:ごく小さなフープピアス(Pt950×ダイヤモンド)/ともにプラチナ950
透かし細工が美しいペンダント(Pt950×ダイヤモンド)/ソノリテ
いつの時代もスタイリッシュな女性たちから愛される、アンティークジュエリー。アンティーク風に仕立てたプラチナ・ジュエリーも、このところ人気が急浮上。その繊細さや温かさ、職人技を生かしたこだわりのディテールが、ジュエリーをこよなく愛する人々を夢中にさせている。
大人びた落ち着きが漂い、品のよさを感じさせるアンティーク風のペンダントは、デコルテをエレガントにドレスアップ。キラリと光を放つクラシカルなチェーンは、プラチナならではのさりげないレイヤードにも向いている。
かつて20世紀の初頭から1930年代にかけては、プラチナが一世を風靡。ベル・エポックやアール・デコ、エドワーディアンと呼ばれる「白いジュエリー」のスタイルが世界的に大流行し、セレブリティを熱狂させていた。その流れを汲むアンティーク風のデザインは、どこまでも優雅。身につける人にフェミニンなたたずまいを与えてくれる。
ノースリーブドレス¥31,900/ボールジィ(トゥモローランド TEL:0120-983-511)
本間恵子(ほんまけいこ)
ジュエリージャーナリスト
美大を卒業してジュエリーデザイナーとなり、
後に宝飾専門誌のエディターに転身。
現在はフリーランスとして新聞や美術誌、ファッション誌などに寄稿。
南アフリカのプラチナ鉱山にも取材に行くほどのジュエリー好きで、
レディスウォッチやアンティークにも詳しく、
豊富な知識で語るトークショーも人気。