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女性なら一度は憧れる
プリンセスの魅力と、英国ロイヤルファミリーにみるプラチナ・ジュエリー
by 英国王室キャサリン妃研究家 にしぐち瑞穂さん

2017/12/14

アナ雪ブームを見ても、それはきっと女として生まれた時から私たちのDNAに組み込まれているのでしょう。
そんなおとぎの世界を卒業したと思いきや、今度はリアルなプリンセスに密かに心ときめかせる私たち。
モナコのグレース王妃やご婚約が正式発表されたばかりの我が国のプリンセス眞子様。そして世界中で知らない人はいないと思しきロイヤルファミリーといえば、やはり英国でしょう。

現在91歳、鋭い眼光にまだまだ現役を実感させるエリザベス女王に、悲しき事故後20年が経った今でも人気は衰えることなく、人々の心に生き続けるダイアナ元妃、そしてミドルクラスという一般家庭から嫁ぎ、瞬く間にその庶民感覚を活かし国民の共感と人気を得、夢のシンデレラコースを着々と進み、成長し続けるキャサリン妃。先日はついにハリー王子と米女優メーガン・マークルさんとの婚約も発表されました。時代の流れと共にバックグラウンドの異なる、その個性に満ちた三世代のプリンセスたちの人生は、常に私たちを魅了して止みません。

◆プリンセスのアイコン、プラチナ・ティアラ

そんな英国王室には、史上最大3106カラットのダイヤモンド原石から採れた、世界第二位のカットダイヤモンドや、プラチナで繋げられたペアドロップとスクエアカットの合計158カラットのカリナンブローチを含む300以上ものジュエリーがあると言われており、その多くはエリザベス女王が所有のプライベートコレクション。それら全てに歴史あり、ロイヤルにとってジュエリーはまさに王権の象徴として、とても密接な関係があります。

中でもやはり、最も私たちをトキメかせてくれるのは、プリンセスのアイコン、ティアラ。階級制度の残る英国らしく、貴族令嬢であるダイアナ元妃が嫁がれた際には、実家スペンサー家のティアラを持参、そして結婚式でお着けになりましたが、キャサリン妃の場合はエリザベス女王が所有するジュエリーコレクションの中からお借りになったものを着用されました。

世界を魅了した2011年のロイヤルウェディング、この日キャサリン妃の頭上に輝いていたのはカルティエのヘイロー ティアラ。

1936年に現エリザベス女王の父ジョージ6世が即位される約3週間前、妻エリザベス一世のために購入され、その後18歳となった娘エリザベス王女へバースデープレゼントとして贈られました。1950年代には女王の妹マーガレット王女が愛用されたり、1970年代には娘アン王女もお着けになっていました。そして、6年前のキャサリン妃の結婚式へと、次世代へと受け継がれてきました。

プリンセスたちに愛されてきたティアラ ヘイローは、16の渦巻き形の装飾を含め、739のブリリアントカットダイヤに149のバトンダイヤモンドが散りばめられており、それらをしっかりと支えているのがプラチナです。

◆ロイヤルファミリーに愛されるプラチナ・ジュエリー

ティアラ以外にもプラチナが使われているジュエリーは数知れず。海外を公式訪問される時には、ジュエリーが外交的な意味をもつことも多く、例えばカナダの国花であるメープルモチーフのブローチは、エリザベス女王を筆頭にキャサリン妃もカナダを公式訪問された際お着けになりました。

このように世界中を旅しながら、歴史と共に代々受け継がれていく王室のジュエリー。繊細なダイヤモンドを確実に留めることは勿論、変色することなく、しかも折れにくいという特性は、まさにロイヤルジュエリーにとってパートナーともいえる存在でしょう。
時を超え、世代を超えて、守り継がれていく王室と、変わることのなくノーブルな白い輝きを放ち続けるプラチナは、どちらもエターナルな存在。
プラチナが多くの英国ロイヤルジュエリーに使われているのも必然といえるのでしょう。

ピュアで希少なプラチナとダイヤモンドのティアラを着け、キャサリン妃が本物のプリンセスへと夢を叶えたのは6年前。2017年11月20日、エリザベス女王とエディンバラ公爵は、英国君主として初となる御結婚70年目、プラチナ婚式をお迎えになりました。

にしぐち瑞穂

英国王室キャサリン妃研究家、コラムニスト、スタイリスト。TVアナウンサーや雑誌等、スタイリストとして長年活躍。初渡英で英国に恋に落ち、勢いでロンドン留学。帰国後始めたブログがきっかけで、気づけば英国王室・キャサリンSTYLEウォッチャーとして追い続ける毎日。『25ans』オンラインで英国王室についてのコラムを週4日更新。その他、コラム執筆、TV出演、トークショーや英国関連ショップのディレクションなど、幅広く活躍中。

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