プラチナ・ジュエリーの国際的広報機関による情報サイト
皆さんはエンゲージリングとマリッジリングの違いを知っていますか?
「婚約中に着けるか、結婚してから着けるかの違いでしょ?」
もちろんそうなのですが、エンゲージリングとマリッジリングには、ほかにもさまざまな違いがあるのです。
婚約指輪であるエンゲージリングは、古代ローマ時代にはすでに存在していたといわれています。ただ、今のようにダイヤモンドをあしらったものではありませんでした。
この時代、契約の印としてお互いに鉄の輪をはめる習慣があり、相手と結婚の契約を結んだ印として、鉄の輪を送ったのが婚約指輪の起源とされています。
その後9世紀には、教皇ニコラス一世が「婚約発表には、高価で経済的な犠牲を払うような指輪を相手の女性に贈らなければいけない」という命令を出し、このときからエンゲージリングは高価なものとなっていたようです。
日本でもかつては給料3か月分という広告もありましたが、現在の平均価格は20万円程度と言われています。
エンゲージリングが高価になる理由としては、ダイヤモンドなど希少価値の高い宝石が用いられていることがあります。
エンゲージリングの定番と言えば、存在感のあるダイヤモンドをリングの中心に一粒配したソリティアというデザインです。プラチナの爪でしっかりと支えられ、下からも光を通すことで、ダイヤモンドの輝きを最大限発揮することができます。
ほかにも、メインとなるダイヤモンドのわきに0.1カラット以下のメレダイヤをあしらったデザイン、石畳のように小さなダイヤモンドを敷き詰めたパヴェ、同じ大きさ・同じカットのダイヤがグルッと一周すべてについているデザインのエタニティなどがあります。
結婚の証として夫婦が身に着けるマリッジリングの起源は、婚約指輪よりもあとの9世紀ころと言われています。実はいつから結婚指輪を贈る風習が始まったのかは明らかになっておらず、結婚指輪の交換について初めて記録されたのは1027年。ミュールの『ローマの結婚指輪の起源』に中に「花婿は花嫁に金の指輪を、花嫁は花婿に鉄の指輪を渡し交換している」という記録が残っていたようです。
そんなマリッジリングは、結婚したその日から長きにわたって身に着けることになります。そのため、年齢に左右されないシンプルなデザインの、そしていつまでも変色する心配がなくどんな装いにも合いやすいプラチナのものが選ばれる傾向にあります。
マリッジリングのデザインは、大きく分けると、ストレート、ウェーブ、V字(U字)の3種類です。
ストレートはもっともシンプルなデザインで、男性からも人気があります。また、最近では結婚指輪と婚約指輪を重ね着けする人もいますが、ストレートデザインであればどんな指輪とも相性が良いです。
ウェーブは緩やかにカーブしたラインが特徴的です。指の太さにコンプレックスのある人はウェーブのリングを身に着けることでスッキリ見せることができます。
V字やU字は動きのあるデザインで、指を長く見せる効果があります。中央にダイヤモンドをあしらったデザインも人気です。
ちなみに、マリッジリングというのは和製英語で、結婚指輪を英語で言うとwedding band(ウェディングバンド)もしくはwedding ring(ウェディングリング)になります。海外で購入を検討している人はマリッジリングと言っても店員さんに伝わらないので注意してくださいね。
・エンゲージリングは婚約の証、マリッジリングは結婚の証
・平均価格はエンゲージリングが20万円程度で、マリッジリングはひとつ8万円程度
・デザインはエンゲージリングのほうが華やかで、マリッジリングはシンプルなものが多い
・起源はエンゲージリングのほうが古いとされている
いかがでしたか?意味合いだけでなく、代表的なデザイン、起源、購入価格などに違いが見られます。最近ではマリッジリングのみならず、エンゲージリングもパートナーと一緒に選ぶ傾向にあるので、相場やデザインの違いについては、特に知っておきたい知識ですね。
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