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プラチナとシルバーの違いは何?色の違いや硬度、価格からみるそれぞれの魅力とは?

2023.3.1

2023.8.18

ジュエリーの素材として人気が高いプラチナとシルバー。見た目が似ていることから比べられることが多いですが、化学的にはもちろん、色や希少性、実用面から見ても全く異なる素材です。
それぞれの違いを正しく知った上で、気分や着用シーンにふさわしいジュエリーを選びたいですよね。
ここではプラチナとシルバーの気になる見た目や希少性の違いから、硬さや重さといった実用面での違い、お手入れ方法も比較しながらそれぞれの魅力について解説していきます。

(写真の左がプラチナ、右がシルバー)

  プラチナとシルバーの違いは何?色の違いや硬度、価格からみるそれぞれの魅力とは?

プラチナとシルバーの見た目や色の違い

似ているように見えるプラチナとシルバー。どちらも和名には「白」が使われているものの、その色や輝き方は全く異なる雰囲気を持っています。

 

プラチナの色

日本では「白金(はっきん)」と呼ばれてきたプラチナ。シルバーよりも落ち着いた色合いで、しっとりと重厚感のある白色が特徴です。
控えめな輝きは、知的で爽やかなイメージを与えてくれます。化学的にも極めて安定している貴金属のため、日常生活の中で変色の心配はありません。

 

シルバーの色

一方シルバーは日本では「白銀(しろがね)」と呼ばれてきました。反射率が高いためプラチナよりも明るく、やわらかな光をまとった白色が特徴です。
軽やかな印象を与えてくれるため、カジュアルな装いに似合います。
化学的に安定しているプラチナとは対照的に、シルバーの化合物は化学的にも不安定です。空気中に含まれる硫化水素と結びつくことで硫化を起こし、日常生活の中でも黒く変色することがあります。

プラチナとシルバーの希少性の違い

プラチナとシルバーはその希少性にも大きな差があります。生産地や生産量にはどんな違いがあるのでしょうか?

 

プラチナの希少性

プラチナは南アフリカ、ロシア、北米などの限られた地域にしか存在せず、年間で採れるプラチナの量は200tほど。
世界各国に存在し年間生産量3000tを誇る金と比較すると、いかに希少性が高いかがわかります。
また、1トンの原鉱石から採れるプラチナはたった3g。細いリング1本分しか採れません。
プラチナの希少性についてはコチラ

 

シルバーの希少性

シルバーの主な生産地はメキシコやペルー、中国などですが、韓国やオーストラリアなど、他の多くの国からも産出されており、年間生産量は2500tほど。プラチナの10倍以上あります。
生産量で比較すると、希少性の面ではプラチナに軍配が上がります。

プラチナとシルバーの硬さ(硬度)の違い

プラチナとシルバーは硬さ(硬度)も異なります。硬さを表す「ビッカース硬さ」の数値から比較してみましょう。

 

プラチナの硬度

一般的にジュエリーに使用されるプラチナ(Pt900)の「ビッカース硬度」はHv70~75程度です。一般的なゴールド・ジュエリーの18金(K18)のHv120~130と比較すると柔らかいものの、プラチナは粘性と呼ばれる特有の粘り気があるため、折れにくいという性質があります。また現在では割金(強度を上げるために混ぜられた他の金属)の工夫によって、純度も高くかつ硬度も増したハードプラチナも多く出ています。

 

シルバーの硬度

ジュエリーに多く使われるスターリングシルバー(SV925)でも「ビッカース硬度」は60~70Hv程度と、プラチナ・ジュエリーに比べても柔らかく、傷がつきやすい傾向があります。

プラチナとシルバーの重さの違い

では、重さの違いはどうでしょうか?比重(水を1とした場合の密度の比)から見る違いを見ていきましょう。

 

プラチナの重さ

一般的なプラチナ・ジュエリー(Pt900)の比重は20.8。ゴールド・ジュエリー(K18YG)の15.4と比べても重さの違いがわかります。そのため華奢なデザインのジュエリーでも、プラチナはその密度と重みから肌にしっとり馴染みます。

 

シルバーの重さ

シルバーの比重はプラチナの約1/2。手にすると明確な重さの違いがわかります。特に大振りなジュエリーやコンテンポラリーなデザインには、シルバーの軽さがメリットになります。

プラチナとシルバーの価格の違い

安価なイメージがあるシルバーですが、実際はどのくらいの差があるのでしょうか?現在の買取相場を参考に、それぞれの価格の違いも見ていきましょう。

 

プラチナの価格

2023年1月下旬のプラチナの1gあたりの買取価格は4,900円前後。プラチナは自動車産業における工業利用が約60%を占めているため、自動車の売れ行きによって価格が大きく変動しますが、近年は上昇傾向にあります。

 

シルバーの価格

2023年1月下旬のシルバーの1gあたりの買取価格は110円前後で、プラチナと比べてもその差は歴然です。
シルバーが安価な理由は生産量と埋蔵量が多いことが挙げられます。プラチナのこれまでの採掘量は7000tほどですが、シルバーはその100倍以上の100万t。さらに埋蔵量も2020年の時点で11万tが確認されていることから、希少性が高いプラチナとの価格の差が生まれています。

プラチナとシルバーのお手入れ方法

最後はお手入れの違いについてです。それぞれの日々のお手入れと特別なお手入れの方法を紹介します。

 

プラチナのお手入れ方法

日常生活において変質・変色の心配がないプラチナは、普段のお手入れも柔らかい布でサッと拭くだけでOKです。
皮脂汚れなどが気になる場合には、ぬるま湯を張った容器に台所用中性洗剤を少量溶かした中に入れ、やわらかな筆やブラシで気になる汚れを取り除きます。
水でよくすすぎ、柔らかい布で水分をしっかりと拭き取ってから乾かしたら完了です。
プラチナ・ジュエリーのお手入れ方法はコチラ

 

シルバーのお手入れ方法

プラチナと違い変色しやすいシルバーはこまめなお手入れが必要になります。
普段のお手入れではプラチナ同様、やわらかな布で拭いてください。
黒ずみが気になってきたら研磨剤が入ったクリームや専用のクロスで磨くか、専用のクリーナーで浸けおきをすると見違えるようにきれいになります。
保管している間にも空気中の硫化水素と結びついて硫化が進むため、外したらジップ付きの小袋に入れて空気を抜いておくのがおすすめです。

まとめ

軽やかな白い輝きとリーズナブルな価格が魅力のシルバーと、重厚感のある白色に希少価値の高さが魅力のプラチナ。それぞれの魅力を活かしたコーディネートで、日々のおしゃれを楽しんでくださいね。

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