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9月の新誕生石「クンツァイト」とは?透明感あふれる宝石の特徴や意味を解説

2024.4.11

ライラックピンクと表される、透明感のあるピンク色が美しい宝石、クンツァイト。
その柔らかな色合いから「愛の石」として人々に愛されるクンツァイトですが、実際にどんな効果を持っているのでしょうか。
ここでは、その特徴や歴史、秘められた意味やヒーリング効果などからクンツァイトの魅力を紐解いていきます。

  9月の新誕生石「クンツァイト」とは?透明感あふれる宝石の特徴や意味を解説

クンツァイトとは?

クンツァイトはギリシャ語で「燃えて灰になる」という意味を持つ鉱物スポジュメン(スポデューメン)のひとつです。
スポジュメンは和名をリチア輝石と呼び、リチウム電池などに利用されるリチウムを含む鉱物です。

 

スポジュメンはもともと半透明や灰色の結晶であることからその名がつけられていますが、中でも石に含まれるアルミニウムがマンガンに置き換わることによりライラックピンクに発色するものがクンツァイトと呼ばれています。
他にも成分によってグリーンに発色した「ヒデナイト」、イエローに発色した「トリフェーン」などの種類があります。

 

クンツァイトの特徴

クンツァイトが石として持つ特徴には、次のようなものがあります。
燐光性

太陽光など紫外線を当てた後、光源を断ち暗いところへ行っても持続的に光を放つ性質。

多色性

角度によって色そのものや色味の濃淡、透明度などが少しずつ異なって見えるという性質。

 

クンツァイトの多色性は、大きくカットすることでより味わえる上、比較的大きな結晶で発見されることが多いため、ペンダントトップなどの大きめのジュエリーに多く使われています。
また、後にも紹介する特性のひとつである紫外線に弱いということもあいまって、キャンドルなどの室内の光によってイブニングドレスの胸元で輝く宝石として、パーティーシーンを彩る「夕べの宝石」とも呼ばれています。
 

クンツァイトの歴史

スポジュメンという鉱物自体は、200年以上前から知られていましたが、宝石としてスポジュメンが認められるのは1877年、トリフェーンと名づけられるイエローの結晶が採掘されてからでした。
その後1879年に緑色のスポジュメン、ヒデナイトが発見されます。
クンツァイトの歴史はより新しく、そのさらに後、1902年にアメリカ、カリフォルニア州のホワイト・クイーン鉱山で発見されたのが最初です。
発見したのは当時宝石店ティファニーに勤めていた鉱物学者のジョージ・フレデリック・クンツ博士で、その名前にちなんで命名されたというのが「クンツァイト」の由来です。
アイリスの花のようなその色合いと発見された地名にちなんで、「カリフォルニア・アイリス」という愛称でも親しまれていました。
 

クンツァイトの産地

クンツァイトは、宝石の産地として世界的にも有名なブラジルと、クンツァイトだけでなくスポジュメンが多く採れるアフガニスタンが主な産地として知られています。
特にアフガニスタンで採れるクンツァイトは、マンガンを豊富に含んでおり、より深く美しいピンク色やラベンダー色の輝きを持つため、その品質の高さが注目されています。
他には、ナイジェリアも産地として数えられ、ナイジェリアでは「ミルキークンツァイト」とよばれるものが多く産出されます。ミルキークンツァイトとは、透明度が少なく、ホワイトを混ぜ込んだようなミルキーなカラーを持つクンツァイトで、透明度の高い鮮やかなクンツァイトとは、また違った魅力が楽しめます

クンツァイトの持つ意味

ライラックピンクやアイリスの別名を持つように、花の色にも例えられるクンツァイトは、「愛の石」としても知られています。
そんなクンツァイトは、どんな意味を持っているのでしょう。

 

クンツァイトの石言葉

クンツァイトの石言葉は、「無限の愛」「無償の愛」「可憐」「純粋」。
クンツァイトの柔らかく美しいピンク色からイメージされる、優しさに溢れた深い愛情を意味しており、「愛の石」と呼ばれているのも頷けます。

 

9月の誕生石

2021年12月の誕生石の改訂によって、クンツァイトは9月の誕生石として新たに追加されました。
これは、名前の由来にもなったクンツ博士の誕生日が9月だったことにちなんだものです。

誕生石一覧はコチラ

 

9月の誕生石には他に、世界四大宝石のひとつにも数えられるサファイアがあります。
柔らかなピンク色のクンツァイトと、海のような深いブルーに輝くサファイア、9月は印象の異なる2つの宝石が選ばれているのですね。
サファイアについて詳しく見る

 

贈り物にもおすすめ

深い愛情の意味を持つクンツァイトは、9月がお誕生日の方はもちろん、家族や恋人への贈り物にもおすすめです。
アクセサリーなど、身に着けるものはその人の上品さや可憐さを引き立ててくれるでしょう。
クンツァイトは、次にご紹介するように癒しのエネルギーを持った石です。
クンツァイトの贈り物は、感謝や愛情を伝えたい、柔らかな気持ちで日々を過ごしてほしいといった気持ちを届けてくれますね。

パワーストーンとしての効果

クンツァイトは、過去の失恋で受けた傷を癒すと言われています。
石言葉からも分かるように深い愛情と癒しのパワーを持っており、心の安らぎや感情の安定をもたらしてくれます。
クンツァイトの「愛」は利己的なものではなく、もっと深い意味を持ちます。
他者へのネガティブな感情を抑え、自分自身を愛する手助けとなります。
そして見返りを求めない無償の愛、相互愛へと導いてくれるでしょう。
恋愛面でトラウマがあるといった方はもちろん、他者に対して批判的になってしまうなど人間関係に悩む方、また自分らしく穏やかに過ごしたいといった方にもおすすめですね。

クンツァイトのお手入れ方法

クンツァイトのモース硬度は6.5〜7です。
これはジュエリーとしては十分な硬度ですが、一方向に力が加わると割れやすい劈開性という性質を持っているため、衝撃を与えないように気を付けましょう。
流水や超音波などでの洗浄は避け、汚れが気になるときには乾いたやわらかい布でやさしく拭くようにしましょう。
汚れがひどくどうしても水洗いしたい場合にも、水を張ったボウルの中でやさしく擦り洗う程度とし、すぐに乾いた布で水分をしっかりとふき取ることを心がけましょう。

 

注意すること

クンツァイトの取り扱いの上でもうひとつ注意しなければならないのが、紫外線です。
クンツァイトは太陽光など紫外線に弱く、紫外線を長時間浴びてしまうと褪色の恐れがあります。
特徴でも紹介したように燐光性を持つ宝石ではありますが、ご自身のジュエリーで試すのはやめておいたほうが良いですね。そのため、直射日光や高温になる場所を避けて、ジュエリーボックスなどに入れて保管しておきましょう。
パワーストーンの浄化の場合にも太陽光は避け、月光浴などを選ぶのがおすすめです。

まとめ

美しい色とエネルギーが癒しと愛を運んでくれるクンツァイト。ありのままの自分を愛しながら心穏やかな日々を過ごすためのパワーストーンとしても、大切な誰かへの贈り物にもおすすめです。
柔らかなピンク色を引き立たせるプラチナ・ジュエリーなど、生活に寄り添う特別なお守りを探してみてはいかがでしょうか。

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