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12月の新誕生石「ジルコン」とは?虹色の輝きを持つ最古の宝石の魅力をご紹介

2024.4.11

地球最古の鉱物とも言われるジルコン。その輝きと豊富なカラーバリエーションから、長い間多くの人々に愛されています。
ここではそんなジルコンの歴史や特徴、さらに石言葉など様々な情報をご紹介しながら、世界中で親しまれるその魅力を紐解いていきます。

  12月の新誕生石「ジルコン」とは?虹色の輝きを持つ最古の宝石の魅力をご紹介

ジルコンとは

ダイヤモンドと並べられるほどの輝きを持つといわれるジルコンの名前は、アラビア語で赤を指す「Zarkun」に由来するという説、もしくは古代ペルシャ語で金を指す「Zar」・色を指す「Gun」を組み合わせたという説の2つの説があります。
日本では、風信子(ヒヤシンス)石とも呼ばれています。
その輝きから、かつてはダイヤモンドの代用とされていたこともありますが、ジルコンならではの魅力と価値が多くあります。

 

ジルコンの特徴

ジルコンの特徴のひとつに、二重屈折(複屈折)であるということがあります。
二重屈折とは、石の中を通る光が2本の光線に分かれるという性質で、これにより厚みのある複雑な輝きが生み出されています。
また、赤や金色を意味する言葉が由来だとされるジルコンですが、もうひとつの大きな特徴として豊富なカラーバリエーションのある石だということがあります。
ジルコンの様々なカラーについては、後の見出しで詳しくご紹介します。

 

世界最古と言われるジルコンの歴史

2000年ごろ、西オーストラリア州で発見されたジルコンが、なんと44億年ほど前に形成されたものであることが研究によって明らかになりました。地球形成からわずか1億6000万年後に形成されたとして、ジルコンは世界最古の鉱物であると言われています。
オーストラリアやカンボジア、ミャンマー、ナイジェリアなど、産地も世界各地に分布しており、各国の遺跡からもジルコンを用いた装飾品が出土していたり、様々な文献や神話、聖書においても名前を変えて登場しているなど、古くから愛される石がジルコンです。
鉱物としての価値やパワーストーンとしての歴史を持つジルコンですが、宝石として人気が高まったのは16世紀、イタリアの職人の多くが装身具の主役としてジルコンを使用したことからです。
1880年代には、ヴィクトリア朝のジュエリーの多くでブルージルコンが使われたとされています。

ジルコンの豊かな色彩

特徴でもご紹介したように、ジルコンは豊かなカラーバリエーションが魅力のひとつです。

● カラーレス(ホワイト)ジルコン
● ブルージルコン
● レッドジルコン
● パープルジルコン
● ピンクジルコン
● オレンジジルコン
● イエロージルコン
● グリーンジルコン

 

など、多くのカラーがあります。
中でもブルージルコンは非常に人気が高く、二重屈折による輝きと透明度の高いブルーは別名「スターライト」とも呼ばれ、お守りや装飾品などに古くから利用されていました。
ジルコンは加熱処理によって色を変えることでも知られています。
需要の高いブルージルコンですが、天然のブルーはかなり希少で、ほとんどは加熱処理によって鮮やかなカラーが引き出されたものとなっています。

ジルコンの持つ意味

色彩豊かなジルコンは、どのような意味を持つ宝石なのでしょうか。

 

ジルコンの石言葉

ジルコンの石言葉は「おだやかな人間関係」「やすらかな時間」などです。
「平和の石」とも呼ばれており、心を安定させ、生命力を高めて成功へと導いてくれる石であるとされています。
ブルージルコンは「成功」「夢想」「やすらぎ」、ピンクジルコンは「苦しみからの救い」、レッドジルコンは「平安」など、色によっても異なる石言葉や意味を持っていますので、石言葉から自分に合うカラーを探してみるのもいいですね。

 

12月の誕生石

2021年、日本の誕生石は63年ぶりに改訂され、ジルコンは12月の誕生石として新たに追加されました。

誕生石一覧はコチラ

 

他にも鮮やかなブルーグリーンが魅力のターコイズ、星がきらめく宇宙のようなラピスラズリ、タンザニアの夜空を彷彿とさせるタンザナイトが12月の誕生石とされています。
多様なブルーカラーが特徴の石たちですね。
12月の誕生石には、あわせて「成功」という意味も込められています。
ターコイズについて詳しく見る
ラピスラズリについて詳しく見る
タンザナイトについて詳しく見る

 

結婚19周年のお祝いにも

日本では、結婚記念日に毎年様々な名前が付けられています。その中で結婚19年目の記念日は風信子(ジルコン)婚式と呼ばれており、その名にちなんでジルコンのジュエリーなどを贈る方も多くいます。
「平和の石」として知られるジルコンを贈り、今後もおだやかな家庭が続くようにとの願いを込めてお祝いしてみてはいかがでしょうか。

ジルコンとプラチナ

ジルコンのジュエリーは、ジルコン自身の多様なカラーによってゴールドやシルバーなど様々な地金との組み合わせが見られます。他の色との相性ももちろんですが、特に人気のあるブルージルコンとプラチナのジュエリーはおすすめです。
ブルージルコンの鮮やかな青色は、プラチナのもつ上品で純粋な白色の輝きによって、より引き立てられます。
ジルコンは、モース硬度6〜7.5とジュエリーとしては十分な硬度がありますので、安定した性質を持つプラチナと組み合わせたジュエリーは日常でも安心して身に着けられますね。

似ている宝石との違い

ジルコンには、見た目が似ていて見分けが難しいと言われる宝石があります。
それらとジルコンにはどのような違いがあるのかをご紹介します。

 

ジルコンとダイヤモンドの違い

ジルコンはダイヤモンド光沢と呼ばれるダイヤモンド特有の輝きをもたらす屈折率と近い屈折率を持っており、その輝きからカラーレスジルコンとダイヤモンドの見分けは難しいとされています。
硬度などの違いはありますが、見た目で見分けられるポイントはジルコンが二重屈折なのに対し、ダイヤモンドが単屈折であるということです。
単屈折では石の内側に入った光がそのまま線となって見えますが、二重屈折では2つの線となって見えます。

 

ジルコンとジルコニアの違い

ダイヤモンドの代用として利用されるジルコニアも、その名前と見た目からジルコンと混同されやすい石のひとつです。
大きく違うのは、ジルコンが天然の宝石なのに対して、ジルコニアが完全に人工の合成宝石だということです。ジルコニアをさらに加工したキュービックジルコニアが、度々ダイヤモンドの代用品として使用されています。
ジルコニアは人工であるため、ジルコンの大きな特徴である二重屈折が見られません。ダイヤモンドと同じように、内部に入った光線の屈折を見れば見分けることができるでしょう。

ちなみに、ダイヤモンドとジルコニアは手に持った重さで判別できます。ダイヤモンドの方が比重が小さいため、同じ大きさではダイヤモンドの方が軽く感じられます。

まとめ

ダイヤモンドにも似たその輝きと豊かな色彩が魅力のジルコン。古くから人々の生活や物語の中でも親しまれていたその歴史を知ると、さらにその輝きは神秘的なものに思えますね。
おだやかな暮らしへの祈りはもちろん、色によって様々な意味を持つジルコンの中から自分に合った色を選び、日々のお守りとしてみてはいかがでしょうか?

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